抱っこで腰が痛くなる本当の原因|理学療法士が解説
「抱っこをしていると腰がつらい」
「朝起きると腰が固まっている」
「湿布が手放せない」
これは珍しいことではありません。
ですが、腰が悪いわけではないことがほとんどです。
本当の原因は“重心と骨盤の崩れ”にあります。
理学療法士の視点から、
体の仕組みをわかりやすく解説します。
まず知っておきたい:抱っこは5〜10kgの前荷重
赤ちゃんの体重は平均して5〜10kg。
その重さが常に体の前にあります。
すると体は前に倒れないように
無意識に腰を反らせます。
これが“抱っこ反り腰”の始まりです。
腰が痛くなる本当のメカニズム
① 骨盤が前に傾く(前傾)
赤ちゃんを支えようとすると、
骨盤が前に倒れます。
すると腰椎のカーブ(前弯)が強くなります。
この状態が続くと、
腰の関節や筋肉に負担が集中します。
② 腸腰筋が緊張する
反り腰姿勢では、
股関節の前にある「腸腰筋」が短縮しやすくなります。
腸腰筋が硬くなると、
さらに骨盤が前傾し、
腰の負担が増します。
③ 腹横筋が使えていない
本来、腹横筋という筋肉が
腹圧を保ち、体幹を安定させます。
しかし産後は腹筋群が弱くなりやすく、
腰で代償する状態になります。
つまり、
“腹筋が弱い”というより
“腹圧がうまく使えていない”状態です。
産後ママに起きやすい理由
産後はリラキシンというホルモンの影響で
骨盤周囲が不安定になりやすい時期です。
そのため、
✔ 骨盤が安定しにくい
✔ 体幹が弱い
✔ 睡眠不足で筋疲労が抜けにくい
これらが重なります。
だからこそ、
抱っこによる負担が出やすいのです。
タイプ別にみる腰痛パターン
① 反り腰タイプ
お腹が前に出やすい。
腰の下に手がスッと入る。
→ 腸腰筋が硬い可能性。
② 猫背タイプ
背中が丸まり、
腰というより背中がつらい。
→ 胸椎の可動性低下。
③ 左右差タイプ
いつも同じ側で抱く。
→ 骨盤のねじれ。
今日からできる具体的対策
① 抱っこ紐の位置を上げる
赤ちゃんの頭が
自分のみぞおち付近にくる高さが目安。
低すぎると重心が下がります。
② 腹圧を軽く入れる
おへそを1cmだけ背中へ近づける。
強く締める必要はありません。
③ 30分ごとに姿勢リセット
一度赤ちゃんを下ろし、
腰を丸めるストレッチを入れる。
抱っこ紐で変わることもある
密着度が高く、
腰ベルトが安定している構造は
重心が安定しやすい傾向があります。
(具体的なモデルはレビュー記事で紹介しています)
まとめ
抱っこで腰が痛くなるのは、
体が赤ちゃんを守ろうとしている証拠。
ですが、
✔ 重心
✔ 骨盤
✔ 腹圧
この3つを意識するだけで
負担は大きく変わります。
「自分の体を守ること」は
育児を続けるために必要なことです。
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